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年収から手取りを計算する方法(2026年版)

手取りは「額面 − 社会保険料 − 所得税 − 住民税」です。 このうち額面に対して単純な比率で決まるものは1つもなく、 それぞれ別の表と別の順序で決まります。順番に分解していきます。

計算には順序がある

手取りの計算でつまずきやすいのは、社会保険料を先に確定させないと所得税・住民税が計算できない点です。 社会保険料は全額が所得控除(社会保険料控除)になるため、税金より先に求める必要があります。順序は次のとおりです。

  1. 年収を月額に換算し、標準報酬月額の等級に当てはめて社会保険料を求める
  2. 年収から給与所得控除を引いて給与所得を求める
  3. 給与所得から基礎控除・社会保険料控除などを引いて課税所得を求める
  4. 課税所得に税率表を当てて所得税を求める
  5. 住民税用の控除で同じ計算をやり直し、所得割10%と均等割を足す
  6. 額面から3つを引く

所得税と住民税で控除額が違うため、手順3〜4は2回やることになります。 ここが「ざっくり額面の8割」といった概算とずれる主な原因です。

1. 社会保険料

給与から引かれるのは、健康保険・介護保険(40歳以上65歳未満)・厚生年金・雇用保険と、 令和8年4月に新設された子ども・子育て支援金の5つです。 雇用保険以外は実際の給与額そのものではなく、等級に丸めた「標準報酬月額」に料率を掛けます。 料率は労使で折半するので、給与から引かれるのは半分です。

健康保険料率だけは都道府県によって異なります(協会けんぽの場合)。 詳しくは社会保険料の決まり方で説明しています。

2. 給与所得控除を引く

会社員には経費の実額計算がない代わりに、収入に応じた給与所得控除が自動的に引かれます。 令和8年度税制改正で最低保障額が65万円から74万円に引き上げられました。 年収4,000,000円なら控除は1,240,000円、給与所得は2,760,000円です。

3〜4. 所得税を求める

給与所得から、基礎控除(令和8年分は合計所得489万円以下で104万円)と、 1で求めた社会保険料の全額を引きます。残りが課税所得で、1,000円未満は切り捨てです。 そこに税率表を当て、最後に復興特別所得税2.1%を上乗せします。

年収4,000,000円・東京都・40歳未満・扶養なしなら、社会保険料は598,952円、 課税所得は1,121,000円、所得税は57,200円です。

5. 住民税を求める

住民税は所得割10%と均等割5,000円(森林環境税1,000円を含む)です。 注意が必要なのは住民税の基礎控除は43万円で、所得税の104万円とは別だという点です。 令和8年度税制改正で引き上げられたのは所得税だけで、住民税は据え置かれました。 そのため同じ年収でも住民税のほうが課税所得は大きくなります。

さらに所得割から調整控除を引きます。所得税と住民税の人的控除の差を埋めるための控除で、 課税所得200万円以下なら「人的控除の差と課税所得の小さい方 × 5%」です。 上の例では2,500円、住民税の合計は175,600円になります。

住民税は前年の所得に対して翌年度に課税されます。新卒1年目に住民税が引かれないのはこのためで、 2年目から手取りが下がって見えます。このツールは比較しやすさを優先し、 入力した年収に対して課される住民税を同じ年から引いて表示しています。

6. 引き算する

年収4,000,000円の場合、額面から社会保険料598,952円・ 所得税57,200円・住民税175,600円を引いて、 手取りは3,168,248円(月あたり264,020円、 額面の79.2%)です。

手取り率は年収が上がるほど下がります。所得税が累進で、社会保険料の等級にも上限があるためです。 年収別の早見表はシミュレーターのページに載せています。